「ケストレルを最終的に手を入れた。この辺でそろそろ完成でもいいかな。常識的にはなんじゃこりゃ、なんだろうけど。実際、十分に手を入れていない」
「そうか。終わりが見えたのがいいね」
「で、そのまま衝動的に9号娘古式ゆかりの改造に取り組んでしまった」
「何を改造するのだい?」
「スカートを短く改造する。それだけ」
「えっ? エロ化? 魔改造?」
「そうでもない。これを見てくれ」
「それほど短い印象じゃないね」
「つまりさ。今時の女学生はスカートが短いので、当たり前の今時の女学生の雰囲気にまとめようとするならこれでもいいってことだ」
「なるほど」
「ちなみに、超音波カッターとか高価な道具は持っていない」
「それは誰に言っているんだい?」
「意味が通じる日本全国に3人ぐらいいる人に」
「おいおい。範囲狭すぎ。それで何を使ってカットしたんだい?」
「普通のニッパー」
「なんかおおざっぱすぎ」
「道具を揃えないと改造できないというよりも、おおざっぱでも目の前の道具で何とかする方がいい」
「そうか」
「それに、色の力を信じてぺたぺた塗る主義なので、工作などおおざっぱでいいのだ。わはははは」
「この色魔め」
改造論 §
「しかし、君は改造もするのだね」
「まあな」
「最初にやった改造って何?」
「子供の頃のゼロエックス要塞艦かな。あ、要塞艦はゼロテスター用語ね」
「なんだよそれ」
「中サイズぐらいのゼロエックスのキットに、切ったゴムパイプとか伸ばしたランナーとかプラバンの切れ端とか付けて武装させた」
「ゼロエックスって戦闘兵器じゃないだろう」
「でも火星で襲撃された」
「そういうものか?」
「違うと思う。つまり勘違い改造だ。わざとやった。衝動的に」
「ひえ~」
「現物が残っていないのが惜しいね」
「もうちょっと最近のはないのか?」
「HGUCガンダムGP01を勝手な解釈でディティールアップ改造した」
「それは少しは理解されそうだね」
「でも、腕1本で力尽きた。つまり、改造完了したのは腕一本。塗装もしてない。力尽きたから」
「ぎゃふん」